森ガール森由美子の日記

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シューカの命により

今日のマーシャは、凍った湖の上で、スケートをしています。彼女の人形たちに、
有名なロシアの民話を、クールにリメイクしてお話します。


マーシャのおとぎ話(21)シューカの命により

Машины сказки - По щучьему велению (Серия 21)


昔々ある村にエメーリャ※1という若者が住んでいました。あなたは彼が一日中ペチカで寝ていたと思いましたか? いえいえ違います。このマーシャのおとぎ話では、違うバージョンのストーリーなのです。


邪悪でひどいエメーリャの妻は、一日中ペチカに横たわっていました。哀れなエメーリャは食事を作り、床を洗い、衣類を洗わなければなりませんでした。ある時、彼の妻は彼を水汲みに行かせました。エメーリャは氷穴のそばに立ちながら、彼は水汲みのほかに、妻に魚を食べさせようと思いました。ちょっと考えて、彼は手袋を外し、氷水に手を入れました。すると、何~かが、彼の手をつかみました!


エメーリャが見ると、これはシューカ※2でした。シューカは彼に、私は単なる魚ではなく、金の魚です、と打ち明けました。エメーリャは怖くなり、シューカをもとの氷穴に逃がしました。しかし、シューカは泳ぎ去ることなく、エメーリャに魔法の言葉を教えました。По щучьему веленью, По моему хотенью「シューカの命により、私の望むところ、」と唱えるだけで、どんな望みも、すぐにかないます。


エメーリャは今度もシューカを信じていませんでしたが、大急ぎで家に走りました。家に帰ると、あったこと全てを妻に話しました。しかし女は彼を一笑に付しました。エメーリャは信じてもらえない事に腹が立ち、手を振りあげ呪文を唱えました。すると妻はなんと不思議な光景を見ました。水の入ったバケツが自分で川から走って来るのです。怠け者の彼女は喜んで、すぐに、ペチカに乗ったまま店に買物に行きたいと思いました。


ほんの夕方にエメーリャの妻が、袋いっぱいの新しい物を持って帰ってきました。彼女は着飾ると、鏡では、本当の大貴族のように見えます。このわがままな婦人は、そのような美人が一緒に農家で暮らすのは彼女にふさわしくないと思い、そして、まさに海の女王になることを望みました。エメーリャはいぶかりました。もし妻がナマズになれば、彼もナマズになるのかな? でも、どうすることもできません。彼は魔法の言葉「シューカの命により、私の望むところ、」を唱えると、ひどい妻はナマズになりました。今は水槽でエメーリャと一緒に住んでいます。



註※1エメーリャ:農夫を卑下する名前、あだ名。田吾作、呑百姓などの意味。
註※2シューカ:カマス類の川魚。ノーザンパイク。カワカマス属の1種の淡水魚・汽水魚。キタカワカマス。ヨーロッパに住む唯一のパイクであり、ヨーロッパで単にパイクといえばノーザンパイクのことである。


後記:原題の По щучьему велению「シューカ(カマス)の命により」は、おまじないの前言— По щучьему веленью, По моему хотенью —「シューカの命により、私の望むところ、(云々せよ!)」の一部です。


原典はロシアで有名な動物の恩返しのお話です。旧ソビエト連邦でもてはやされ、記念切手になっているほどです。裕福でない農夫の三男坊がシューカ(カマス類の魚)を捕らえましたが、逃がしてやります。魚は恩返しに、彼に「シューカの命により」と唱える魔法を授けます。彼は魔法の呪文でペチカ(暖炉)を空に飛ばし、王女を喜ばせ、最後には彼女と結婚します。以下はイワン・イワノフ・ヴァーノ監督による、1957年アニメーション映画「 По щучьему велению「シューカ(カマス)の命により」です。



В некотором царстве (Сказка По щучьему велению) | Советские мультфильмы для детей и взрослых


参考 1938年ソ連映画 По щучьему велению「シューカの命により」


ソ連時代は、ロシアのおとぎ話といえば、これを意味した程でした。しかし現代ロシアのマーシャの話は、原典のストーリーとはかけ離れ、奇想天外な出世物語ではありません。それもマーシャのお話シリーズの後半になってからの登場です。当時の人からすれば、違うではないかと言われそうですが、まーこれが時代の変化なのでしょうか。私はこのお話を見てロシア人は何て面白いのだろうと思ったものです。
第一に主人公の「エメーリャ」の名前・言葉がよくないようです。例えば話の中で「エメーリャの E です」なんて言うと、かなりしらけます。日本でも田吾作とか百姓とかの言葉はうかつに出せないのと同じですね。
それから、原典のストーリー・テーマ:いくら貧しくても欲張らない人間が大成する-と言う話は、やはり当時の共産主義下のソビエト・ロシアではもてはやされても、現代のロシアではナンセンスなのでしょう。日本でも「花咲かじいさん」のような、正直者が大成する話は、封建時代の産物なんでしょうね。




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