森ガール森由美子の日記

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雪娘

ロシア民話「雪娘」スネグーラチカ※1のナレーター、みんなの夢想家であるマーシャのコーデは、クラウンを付け、空色の毛皮のコートを着た、サンタクロースの孫娘のスネグーラチカ(雪姫)※2です。彼女の人形たちに、彼女は新しい物語を語ります。


マーシャのおとぎ話(9)雪娘

Машины сказки - Снегурочка (Серия 9)


ある村にお爺さんとお婆さんが住んでいました。 彼らの子供は孫たちを連れて都会へ行ってしまいました。 夏の間だけ帰って来ます。年の残りの部分、老人と老婆は非常に退屈でした。彼らは雪でもう1人の孫娘を作ることにしました。彼らは体形を作り、手、サラファン※3、顔を作りました。


雪の孫娘は飛躍的に成長しました。そして、ここにも春がやって来ました。お爺さんとお婆さんは、彼らの喜びが消え去るのを怖がって、子供たちと遊ぶために彼女を庭に出すことをやめました。太陽は明るく輝き始め、そしてさらに明るくなりました。彼らは冷蔵庫に雪娘を一日中隠すようになりました。


はたしてこれは子供のためになるのでしょうか? 雪娘は寂しくなり、悲しくなりました。これを見て、お爺さんとお婆さんは、大都会の子供たちに手紙を書きます。「孫たちを連れて来て下さい。この私たちの雪娘には、誰も一緒に遊ぶ人がいないのです。」そして待ちに待ちました!


彼らは子供たちを出迎えに、遠くの駅まで出掛けます。雪娘にはアイスクリームを買って帰ることを約束しました。昼が過ぎ、庭は夜になりました。しかしお爺さんもお婆さんも帰って来ません。


雪娘は寂しくて、窓の外を眺めました。そしてそこには子供たちが、焚き火の上を飛び越えて遊んでいます。そして雪娘もそのように飛んでみたくなり、禁止されていたことを忘れて、庭に走り出ました。お爺さんの物置から爆竹を持ってです。


走り回り、焚き火を飛び越えるや否や、彼女は融けて雪の雲になりました。お爺さんとお婆さんは孫たちと駅から帰ってきました。家の上には悲しげな白い雲がかかっています。雪娘は彼らに動揺しないようにお願いし、毎年冬には白い雪になって帰って来ますと約束しました。



註※1:Снегурочкаスネグーラチカ:スノーメイデン、雪娘。「雪姫」とする事もありますが、語感としては高貴なイメージはなく、「雪ん娘」に親しみを持たせて「雪ん娘ちゃん」くらいの意味です。英訳 Snow Maiden スノーメイデンは正しいと思います。


註※2:マーシャのコーデに見るスネグーラチカ「雪姫」はこの物語の主人公ではありません。1935年にソ連において新年の祝賀が公式に認められ、当時の新年の祝賀関連の書籍において、スネグーラチカはジェド・マロース(サンタクロース)の孫娘として子供たちとの仲立ちをする役割を担い、ジェド・マロースに並ぶ主要キャラクターとなりました。伝説の「雪娘」スネグーラチカは融けてしまいますが、ジェド・マロースの孫娘として生まれ変わり、高貴な「雪姫」としての、スネグーラチカになったのでしょう。


註※3サラファン:ロシアの女性がルバシカ(ブラウス)の上に着るジャンパースカートに似た民族衣装。マーシャの普段のコーデは紫色のサラファンでしたね。


   


ロシア民謡「赤いサラファン」作曲:A.ワルラーモフ 日本語詞:津川主一

赤いサラファン 鮫島有美子
この曲は私が学生の頃、NHKロシア語講座のテーマソングでした。



後記:最後に賑やかに焚き火を飛び越える場面がありますが、これはロシアやウクライナではイワン・クパーラの祭と呼ばれ、焚き火を飛び越えたり、薬草を摘んだりし、また、かぶっていた冠を川に流したりします。ヨーロッパでは一般に夏至祭と言われていて、夏至(6月21日)または聖ヨハネの日(6月24日)のあたりに行われます。ヨハネのロシア語読みはイワンであり、クパーラは入浴の意味があります。イワン・クパーラは「聖ヨハネ入浴祭」くらいの意味でしょうか。

  



以下は、リムスキー・コルサコフの1881年オペラ「雪娘-春の物語」に基く、イワン・イワノフ・ヴァーノ監督による、1952年アニメーション映画「雪娘」です。

Снегурочка


リムスキー・コルサコフのオペラ「雪娘 The Snow Maiden」概要


(プロローグ)
Snow Maiden はレッドヒルに父Father Frost(霜)と母Spring Beauty(春)と共に住んでいたが、近くの村に住みたくなりBobyl-Bakula夫妻に引き取られることになった。


(第1幕)
Snow Maiden はLelの歌に心惹かれるが彼は他の女の子達と去ってしまい、落ち込む。Kupava (女)とMizgir(男)の結婚式が催されるがMizgirはSnow Maidenに一目惚れしてしまい、愛を告白する。Kupavaがそのことを村中に触れ回ったので、村人たちはSnow Maiden に取りなしのために領主の元へ行くように勧める。


(第2幕 領主の館)
Kupavaは領主にMizgirの事を言いつけ、領主は彼を森に追いやろうとする。しかしSnow Maiden が現れると領主も彼女に参ってしまい、命令は反故にされる。領主の求愛も断ったため、領主は「Snow Maidenの愛を勝ち取った者には彼女自身と報酬も与える」と宣言する。Snow MaidenはLelが心に留まっていたが、Mizgirが彼女のハートを射止めることを名乗り出て、周りは盛り上がっていく。


(第3幕 その夜、森で)
人々はダンスや食事を楽しんでいる。領主はLelを呼び、乙女を選ぶよう勧める。Snow Maidenの願いも虚しく、LelはKupavaにキスをして選び、去っていく。Snow Maidenは一人残り悲嘆にくれてさまよう。突如Mizgir が現れ、再びアプローチする。Snow Maidenは驚いて逃げ、森の精がMizgirにSnow Maidenの幻影を見せて追い払う。LelとKupavaがやってきてお互いに愛を確かめ合う。Snow Maidenは2人を見て彼らの幸福を受け入れる。


(第4幕 太陽神Yariloの谷、翌朝)
Snow Maidenが母(Spring Beauty)を呼ぶと、母が現れ花輪を掛けて陽の光に当たらないように注意を与えて去る。森がSnow Maidenを覆う前にMizgirが現れたので、Snow Maidenは抗いきれず 彼に応える。そこへ村人達がやってきたのでMizgirが愛を勝ち取ったことを宣言すると、Snow Maidenは別れを告げる。愛の宣言は彼女の終焉を意味していたのだ。驚く人々の前で彼女は溶けさってしまう。悲しみにくれたMizgirは湖に身を投げる。恐れおののく村人たちに領主は、これで15年に及ぶ冬が終わったのだと告げて慰める。太陽神Yariloへの賛美歌が人々から沸き起こる。


1894年モスクワ・ボルツィー 劇場   1899年作品「雪娘」        

   



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